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・「食物と身体の関係」

「食養」を理論化し、提唱した石塚左玄
一言で理想を言ってしまえば、その国その風土に古来よりある、昔ながらの
伝統食を食べるのが一番よいのである。
日本の場合、その風土からとれた穀物― 米、麦、粟、黍(きび)、稗(ひえ)と
いった穀物を主食とし、副食に野菜、海草、豆腐といったものを常食することで
ある。考えてみれば、実に簡単なことである。
日本では、古来よりこれら「五穀」を神への捧げものとして大切にした。
そして、四季おりおりの旬のものを大切にとることである。
さらに、美食をつつしみ、人工的な食品でなく、できるだけ自然で生命力に富んだ
「生きた食物」を節食せよ、ということである。
以上のようなことは、全国の長寿村、短命村を長年にわたって研究した近藤正二
博士や水野南北という、江戸時代の観相の大家からも五穀を中心とした食習慣
の重要性が説かれている。
このようなことを、理論的に提唱した人物がいた。明治時代陸軍の薬剤監として
活躍した、石塚左玄である。彼は、食養会というものを組織し、「食医」として
患者の指導にあたり、大活躍した人物である。
彼の提唱したポイントは、①身土不二、②穀菜食、③一物全体、④夫婦アルカリ
論の四つである。これは後の「マクロビオテックの」ルーツである。
「身土不二」我々の体は、その自然環境と自然の恵みと切り離せなく、その土地
の環境ー日光・水・土地などからできた食物はその環境に適応する。
「穀菜食」人間の歯の形状は臼歯が多いことから長い進化の過程で、穀物を
中心とする菜食が適している。
「一物全体」食物なるものは、全体として一つのバランスのとれた栄養となって
いるので、ゆえに、なるべく丸ごと全体を食せよとというもので、全体を食せない
物はなるべく避けよということである。
「夫婦アルカリ論」生体の体液において、主にナトリウムイオンとカリウムイオンの
ミネラルがうまくバランスを保ちながら、生体のバランスに関わっていることから
電解質の化合物が男女の関係にたとえ、石塚左玄が名づけたものである。
―一部引用 『人のからだは、なぜ治る?』(大塚晃志郎著)




by sp88 | 2018-02-22 14:46 | ≪~本の栞~≫
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野草の虎杖(いたどり)は、打撲などの≪痛みとり≫の民間薬でした。…【いつもご覧頂き、ありがとうございます。感謝してます】


by sp88
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